位置: ハノイから西へおよそ47キロ離れたソンテイ町ドゥンラム村にあるモンフ（Mong Phu）、カムティン(Cam Thinh) 、ドンサン(Dong Sang) 、ドアイザップ (Doai Giap) 、及び、カムラム( Cam Lam) という5つの集落に位置する。
特徴: ベトナム北部丘陵地帯のベトナムならではの古い村の建築様式と生活様式を昔のまま保存されている唯一の村である。

ドゥンラム村は8世紀と10世紀に北方からの侵略者を敗北した功労があるベトナムの民族英雄であるフンフン(Phung Hung)とゴークエン(Ngo Quyen)という2人の王様が輩出された場所である。また、これはベトナムの優れた外交官ザン・バン・ミン( Giang Van Minh) （16世紀末・17世紀初頭）の出身地でもある。この外交官はベトナム大使として国外へ派遣された時、自国の姿を守るため、命を捧げた。

現在、ドゥンラム村には村の門、船の渡りの場、ガジュマルの木、村の集会所（亭）などベトナムの伝統的村の特徴が保存されている。また、17・18世紀に建てられた家屋、庭、井戸がある。

ドゥンラム村の旧家は赤いタイル屋根、独特なラテライト石レンガ壁、スアという木の木材、竹、泥、砂、藁など地元の伝統的建設資材から建てられる。

ドゥンラム村にあるすべての家屋は同じ建築様式であり、どの家にも柱があるほか、部屋が仕切られている。大きな家は5部屋、または、7部屋と厨房が二つある。真ん中の部屋には祭壇が置かれ、対句や絵画が飾られる。そのすぐ前にはベトナム式のソファーがある。ここにはいつもお茶とベトナムの水煙草「トゥックラオ」が用意される。

ドゥンラム村には旧家の他、数多くの祠堂、亭、廟、寺院、及び、36箇所の低い丘、18の浅い盆地、49の池、湖、沼；10本の古樹(インドボダイジュ, ガジュマル、サムット・コイ)が残されている。ドゥンラム村には数多くの田畑、低い丘があり、収穫期になると見事な風景がある。この風景は写真家を始め、人々の心を奪っている。

ドゥンラム村に行けば、落花生を飴で固めた、ベトナムのお菓子Keo Lac(ケオラック)、ゴマを飴で固めた、ベトナムのお菓子Keo Vung (ケオブン)、もち米、ショウガ、ピーナッツなどを材料に手作りのお菓子Che Lam、味噌などを味わうチャンスを見逃さないでください。

2005年11月28日、ドゥンラム村は国家芸術建築遺跡として認定された。これはベトナムで国家遺跡として認定された初めての村となった。

ドゥンラム村を訪れる観光客の需要に応えるため、ドゥンラム村の観光情報事務所は歴史・文化遺跡観光ツアー、旧家建築観光ツアー、農業体験ツアー（野菜栽培、野菜・果物の収穫、魚釣り、稲入れ、お茶を摘む）、伝統的職業の体験（ケオラック、ケオブン、チェーラム作り）を発売している。